奨学金

「奨学金が日本を滅ぼす」 朝日新聞出版社 大内祐和著
図書館で何時もの様に新しく入った本コーナーより選んだ本だ。
 常日頃から教育は大事だと考えていたが、何気に選び読んで驚いた。
奨学金で借金が膨らみ、学業を終えた後も若者が本来の活躍が出来ぬのだ。
私が学生の頃(1960~1964年)奨学金で進学している者を知らなかった。
私学だったからかもしれぬが、それが現代では半数近くの生徒が奨学金である。
しかも奨学金と言えば、学費を出してもらえる制度と思っていたが大違い。
学資ローンと言った方が正解である。利子をつけて返済せねばならぬのだ。
学費も値上がりし、国立大学で年間授業料が53万5000円(20万7,900円)
1960年ごろの授業料は9,000円~12,000円(12,900~19,600円) (  )内に国家公務員の初任給を記した。
現在の授業料を支払うには初任給約3ヶ月分が必要だ。
私の在学時代ならば一月分でおつりが来た。
しかも公務員等に就業すれば返済免除等の優遇制度が有った様だ。これは素晴らしい。
貧乏人が進学できなくなり金持ちの子弟ばかりが大学を出、公務員、裁判官等になれば、底辺の気持ちが酌めぬ者が国を操る様になるではないか。
在学中に色んな家庭の者と付き合う事は大切であろう。
幅広い人と付き合い、経験を増やすためには留学生(海外に雄飛する者も国内に学びに来るものも)も大いに優遇するのが良いだろう。