爺バカ

 ゴールデンウイークに孫が来た。何時ものように張り切る。
キャッチボールならまだしも、サッカーは堪える。
サッカーボールなど蹴った事も無い私と、やり始めたばかりの小4だ。
蹴るより逃げたボールを追いかける方が圧倒的に多い。
それでも弱味を見せまいと頑張るが、近ごろ孫は薄々感じているようである。
休憩を兼ねてぶら下がり遊具にチャレンジ、両手を上げれば後20㎝で届く鉄棒だ。
孫は横の柱からスルスルと上り、すぐにぶら下がった。
これくらいならと私も飛びつき何とかぶら下がる事が出来た。
しかし、ぶら下がった途端に肩に痛みが…。
そぶりも見せず懸垂を、と思ったが駄目だった。
鉄棒は苦手で中学時代、体育の先生が放課後一生懸命教えてくれたのを思い出す。
逆上がりが出来た時は嬉しかった。それがなんと懸垂すら出来ぬ。
衰えに愕然とする、痛みは一週間程続いた。
 もう一人の孫は、もうじき生後10ヵ月。
しょっちゅうスカイプと動画で様子を知らせてくれる。
おとなしい子で、お殿様見たいと言われるそうだ。
それが最近の送られてきた動画は傑作だ。
親が10㎝程のプラスチック容器を渡すと、ケラケラ笑いながら落とす。
これを1分近く続けるのだ。のけぞり返り、顔を真っ赤にし、息を切らせて笑うのである。
それを見ながら私も笑う、何度観ても・・である。
一人で観ていても声が出てしまう、知らぬ人が見たら気がふれたと思うだろう。
爺バカチャンリンです… 笑って下さってもかまいませんよ。
孫が私の老化を遅らせてくれる、幸せな事である。感謝、感謝。