京都と言えば東西南北に整然と造られた街として有名だが。
今日は斜めに歩く。京都七口の一つ荒神口から近江に抜ける志賀越道である。
健脚を自認する私にとっては短い距離なので、妙満寺のツツジを観賞し、
圓通寺で叡山を眺めながら、しばし無我の境地。
門前の石柱に刻まれた文字が読めなかったので尋ねる。
「酒肉五辛」だと、坊主の説明はぶっきらぼうでムッとした。
その後、白川通を南下、志賀越道にぶつかる。そこから西に向け少しずつ南下。
なるほど斜めの通りだ。今出川通りにぶつかる辺りで大きな地蔵が見える。
子安観音と書いてある、高さ2m程で小屋の天井につかえそう。
江戸末期の大火で首と両腕がとれ、平成8年にトラックがぶつかり、首が落ちたらしい。
なるほど腕は無く、首は継いだ跡がある。だが交通量の多いこの交差点で、
子供の事故は無いとの事。
すぐに京大にぶつかる。丁度3時なのでキャンパスでコーヒータイム。
ゆったりとした席で、ちゃんと受け皿付きのカップで席まで持ってきてくれる。
外の眺めも良く、それで200円は有りがたい。
レストランでもあり食事は勿論ケーキやビールもある、次回は一杯やるか…。
正門で学生に志賀越道を尋ねるが誰も知らない。京大生でも知らぬ事があるのか…。
すぐに斜め道を見つけ、西向けに南下し鴨川の荒神橋に出る。
昔の面影は殆どないが、旧街道らしい道幅とやんわりとした曲がりがある。
感心したのは、家の多くがちゃんと南向に立っているのだ。
京都人の頑固さ、いや失礼、生真面目さなのだろうか。
荒神橋は渡らず鴨川の流れの中にある飛び石を渡る。
少し怖さを感じたのは、やはり歳のせいか…。
飛び石は亀の形をしている、渡り切ったところが亀屋町である。
今日は2万8千歩、いささかくたびれた。無事を祝う元気は残っていた感謝、感謝。
写真の説明 (圓通寺)坊主の不愛想に対し、心を静めている。正面は比叡山。
(北白川の子安観世音)首切れ地蔵とも言われる。
(京都大学)コーヒーを飲みながら眺めた大木。
(志賀越道)道に対して斜めに建つ家。
(鴨川)手前に向こう向きの亀が。
京都斜め歩き 1
旅のたのしみ