特急・ソニックが小倉を発車してすぐに気分が悪くなった。
後で知ったのだが、この列車は振り子式だったのだ。
カーブでも速度を落とさずに走る為に開発され、車両を振り子のように横振りして遠心力で受ける力を消すのである。
何とも言えぬ乗り心地で、乗り物に弱い者はすぐに感じる(すなわち酔ってしまう)
そんな事で思い出の地、中津を通過する頃にはグッタリしていた。
営業職に就いて4年目に九州地区を任され、この地の山菜加工業者に
自動袋詰め機を納めたのはまだ30代だった。
わらび、ぜんまい、フキ、タケノコ等を包装するのだ。
機械はポリ袋を一枚ずつ取り、クリップの様な爪で両端を摘まみ、製造日や賞味期限を捺印、続いて爪の間隔を縮めながら袋の口を広げジョウゴを差し込む。
そこに物を人手で投入、その後、物によっては液を注入後、袋口を閉じシールする。
ざっと以上の様な機械だが、包装物の種類が多いのと、食品メーカーの常として
機械を苦手とする。(当初は工場長が使っていた)
そのうえ初期の機械でトラブル続き、毎週のように調整や説明に通ったのである。
博多から車で往復は大変だったが、社長さん、勿論工場長も我慢強く耐えていただいた事を今でも感謝している。当社のパックされた山菜をスーパー等で見かけると嬉しくなる。
大分が近づいて来た。特急・にちりんに乗換え、ここからは単線で宮崎に向かう。
日豊線での思い出 2
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