神に祈る

 神も仏も…なんて思っていた私。
それでも新年には神社に参るし、お寺では賽銭を投げ、手を合わす。
それが孫の事となると真剣に願いを込めて祈るのだ。
今回も朝5時前、まだ暗い内に茨木神社に夫婦そろって参った。
遠くにいる孫の手術日だからだ。
飛んで行ったところで私には何も出来ない、何も出来ぬので神頼みか…。
“困ったときの神頼み”とはよく言ったものだ。
でも何も出来ぬからと言ってじっとしていられぬ。
結局、自分を落ち着かせる為に参るのだろう。
それでも本心から神の実在を信じてはいない。
信心深い人ならお任せできるのだろうが、私は退院の知らせを聞くまでイラついた。
1週間程で退院、食欲旺盛な姿を見て本当に安心した。
勿論お礼参りも夫婦で行った。神は?と思いながらであるが有りがたいと思いつつ。
その晩の酒の旨かった事、有難や、有りがたや。