天保山

　「天保山」は日本一低い山を売りにしている。
関西でかなり長らく住んでいるが初めて登頂した。
大阪市港区の天保山公園にチョコンと在るのだろうと想像していた。
ところが公園の平均高さより低い、山頂に至る道の最後、階段を数段下がると頂上だった。標高４．５３ｍの表示の手前にはちゃんと三角点まである。
二等三角点とあり立派なものだ？
地元有志により山岳会が存在するが、現在まで救難要請は一度もない。
すぐ裏に見えるのは海である、海難救助なら有りそう（いやいや無い事を祈ろう）
　公園は憩の場となり中年以上の方々が缶ビールを楽しんでいる。
「頂上のすぐ下に渡船場があるよ、もうすぐ船が出るから乗って行けば」と話しかけてくれる。大阪市の運営で自転車も乗れ、無料との事。
観光地と違い普段着姿の乗客が見られそう。
　本来の目的は「ジャカランダ」観賞であった。
八幡屋公園まで歩く。（歩くのも本来目的）
当公園に大阪市中央体育館がある。
私はジャカランダの花は初めて見る。同伴の女房は「イマイチ」と不満げ…。
　帰りはバス、一番前に座り市内観光。
運転手との会話もあり、一時間弱があっという間で、終点梅田。
今日も1万5000歩、元気である。
　ビール・凧揚げ、それに１万歩を楽しむ者、皆戦争前後に生まれた中年以上だ。
若い頃は週６日働き、旅行等ほとんどやらず近場で遊び、良く働いた。
戦争が無い時代が続き、今では年金や医療費軽減（年寄りは１割負担ですむ）など恵まれている。
贅沢な生活ではないが、皆幸福を感じる笑顔での会話が弾んだ。感謝、感謝である。